現役お笑い芸人による
ワークショップ
とは、
いくつかのワークや漫才づくりを通して、現役のお笑い芸人から笑いの仕組みを学び、
発想力、コミュニケーション力などを高めると同時に、受講者同士の絆も深める体験型のワークショップです。
芸人が講師を務めることで、場が和み「心理的安全性」の高い環境で、受講者同士が自己開示できる機会を創出し、個々の「自己肯定感」を高めます。
また、ユーモアのある発想やコミュニケーションは、いつでも相手との良好な関係を築くのにとても有効です。
個人がユーモアを持ち、
自信を持って活動出来るコト
組織が心理的安全を確保して、
成功・成長するコト
日本が強く明るくなるコトの
一助となりたいと考えています。
松竹芸能株式会社は、1956年に創立した老舗の芸能プロダクションです。
漫才、コント、ものまねはもとより伝統芸能である落語、三味線を始め、今ではアナウンサーやコメンテーターなどの文化人、アスリート、そしてインフルエンサーまでが所属しています。
これまでのエンタテインメントといえば、映画、演劇、落語や漫才と、伝える側は必ず舞台に、受け取る側は客席にいる、という構図でした。
笑育は、そうした芸人=「伝える側」、観客=「受け取る側」の構図を取り払ったら面白いことが起こるのではないか、という新たな挑戦です。芸人と観客が同じ場で一緒に表現する。その結果、今まで味わったことがない自己開示が可能になり、本当の成長を実感できるのです。
私たちはこの活動を、今後、教育や研修だけでなく、新たな人との出会いや心と心の交流の実現として、さらにAIの時代に負けない人間力を高めるリベラル・アーツのひとつのあり方として広げていきたいと考えています。
COMMENT
思いがけない二つが掛け合わされたとき、誰も予期していなかった新しい世界が立ち現われてくることがあります。「笑い」と「教育」も、そんな創造的な出会いの一つでした。
「笑い」×「教育」=「笑育(わらいく)」は、漫才作りをつうじてコミュニケーション力、発想力、プレゼン力、論理的思考力など、これからの時代を生き抜くうえで求められる力を培うことを目指した新しい教育プログラムです。
私は松竹芸能の依頼を受け、2015年より本プログラムの監修に携わることになりました。
漫才作りをつうじて「笑育」の開発にあたっては、松竹芸能所属のタレント(お笑い芸人、落語家、アナウンサー、俳優)、34組計54人にインタビューを行い、時間をかけてプログラムを作り上げてきました。 「笑育」の特徴はプロのお笑い芸人が講師を務める点にあり、受講者はお笑い芸人から直接「笑い」の基礎を学びます。と言っても、「笑い」に関する小手先のテクニックを学ぶことが目的ではありません。「笑い」を追求していくと、世界と向き合う自分のあり方そのものが問われてきます。
「笑育」は「笑い」を生み出すうえで求められる根本的な姿勢・態度を育むことを大切にしています。
漫才を作り上げるには、
など、様々な課題が内在しています。
漫才づくりの際に求められる態度・技能を身に付けてゆくと、知らず知らずのうちに現代社会で求められている諸能力が身についてしまうのです。「笑育」をつうじて、楽しみながらこれからの時代を生き抜くための力を磨いてゆきましょう。
井藤 元(いとう げん)
1980年生まれ。京都大学大学院教育学研究科博士課程修了。博士(教育学)。現在、東京理科大学教育支援機構教職教育センター教授。「笑育」監修。著書に『シュタイナー「自由」への遍歴―ゲーテ・シラー・ニーチェとの邂逅』(京都大学学術出版会)、『マンガでやさしくわかるシュタイナー教育』(日本能率協会マネジメントセンター)、『笑育-「笑い」で育む21世紀型能力』(監修、毎日新聞出版)、『ワークで学ぶ教育学』『ワークで学ぶ道徳教育』『ワークで学ぶ教職概論』(編著、ナカニシヤ出版)などがある。