『松竹大陸』は、現在活躍中の松竹芸能所属タレントに、幼少期の武勇伝や芸人になったきっかけ、コンビ結成秘話などを取材いたします。
記念すべき第1回ゲストはこちら!
小学校時代からの友人で、対象的な性格の二人がコンビ結成したセバスチャン。その歴史を振り返っていただきます。
—こんにちは。本日は色々とお話伺いたいと思います。よろしくお願いします。
セバスチャン:よろしくお願いします!
—お、早速ですが、これは小学校時代の写真ですね。
原田:そうですそうです、これが僕です。(写真左上)
ーえ?これですか?てっきり阿部さんの隣の方かと・・
原田:はい、本当は入ってなかった。。たぶん俺がいれて~!って言って。
ーそれでこんなおまけのように写ってるんですね。
阿部:はい、意識してなかったですね。
原田:いつもリーダーで写真撮るときも、阿部が中心で僕はもう完全に後ろ。
—なるほど、、なんとなくこれ一枚で当時のキャラクターがわかりますね。
ーこちらの写真も小学校時代でしょうか?
阿部:はい、初めて二人でMCやったときですわ。
—え!小学生でもうMC??
阿部:はい、MC歴ながいですよ。
原田:ながいですよ~。
—こんな時からお二人で人前に立たれてるなんて、歴ながいですね~、すごいな~。
阿部:MC歴20年くらい。最近めっきり減りましたけど(笑)
—笑、またまたー
原田:最近めっきり減ったな
—(・・・・)
—いきなり写真からお伺いしてしまいましたが、お二人は小学校で知り合われたんですね?
原田:小学校5年生の時に僕は転校してきて、阿部と知り合ったんですよ。そこからです。
阿部:はい。小中、一緒です。
原田:もう17年18年ぐらいの付き合いにはなるんですけど
阿部:もう20年以上なんですけどね
原田:あ、20年以上か、そうかそうか・・
阿部:ちょっと計算が弱いんですよ。
一同:笑笑
—どんな小学生だったのでしょうか?
阿部:僕はもう完全なる”超一軍”でしたね
—超一軍とは一軍を超えたスター的な存在、ということでしょうか?
原田:そうですね、超一軍でしたね。写真の通りです。
阿部:もう神童ですね。
原田:みんな、阿部ちゃん阿部ちゃんっていって、なにかするには、とりあえず阿部ちゃんに許可を得てお伺いを立てて何かをするみたいなそうゆう人。
—すごいですね、、番長のような存在でもあったんですか?
阿部:いや、まったく平和をこよなく愛する、完全インテリでしたね。隙が無いですね、完全に、ははは(笑)。
—はは・・
原田:普通はやられてやり返して、喧嘩になるじゃないですか、こいつになにかやられても、みんなやり返す気が起きないんすよ、そのやられたことをなんか飲み込んでしまう。阿部君が全部正しいからもう仕方ないんだって。
阿部:そんな精神構造初めて聞いた
原田:身長も小6で170センチくらいあったでしょう。そうゆう超一軍、リーダーでしたね。
—お二人は高校も同じですか?
原田:はい、入ったんですけど、1年の秋口にやめたんです。
原田:別にいじめられるとかは全然なくて、なんだったら友達も高校入ってすぐできて、遊んでたりとかしてたんですけど、ゴールデンウィーク明けくらいに行くのちょっとめんどくさいってなってしまったんですよ。
阿部:いじめられてもない、喧嘩してもない、問題も起こしてないのに。なんかずっと、いじられるというか、強めにいじられてたんですね、小5から。
原田:強めに
阿部:5年間くらい
原田:強めにですよ
阿部:すごく強めにですよ
—強めなんですね
阿部:集団で強めにいじられてたんですけど、
—ちょっとまってください、それって・・
阿部:いじめではない、まったく、まったくもう、違うもんですね、
—愛がある感じなんですね?
阿部:そうです。
原田:元気に毎回いってました。遊んでくれてるって思ってましたから。
—ところが、部活では、原田さんが皆を引っ張っていく位置に立ってしまったと。
原田:野球部に入ったんですが、部員が少なくて全学年で合わせて19人だったんすよ、そんで1年が10人、15人くらいで、夏の大会に一人だけベンチ入りできるんですが、僕が選ばれたんですよ。「お前は1年生を引っ張っていってるから、今後のことも見据えてお前はベンチに入っとくべきだ」って。僕そんな超一軍の立場にたったこともないんで、ああ、もうこれはやだなって。。なんか、要はついていけないじゃないですか誰にも。。
—なるほど、誰かについていくことこそが原田さんの生き方だったわけですね。
—学生時代からMCをやられていて、その当時の反応はどうでしたか?
阿部:中学の文化祭とか、何かと前でて二人でやるみたいな感じでコントみたいなこともやってましたけど、うけてたんですよね、めちゃめちゃうけてました。
—ネタは?
阿部:僕がぶわ~ってオリジナルで書いて出すと、(原田が)結構直してくれて、それでやるとめちゃめちゃ面白くて、うけて、こいつ天才だなって思ってたんです。
—それは才能ありですねー。
阿部:ところが、二十歳くらいまで聞いてなかったんですけど、当時のネタ、全部『爆笑オンエアバトル』※1のからとってたんですよ!
—えーーー!
原田:はははは(笑)はい。僕はとってました。
阿部:すんごいメジャーな、満点とかとってた”ますだおかだ”さんとかじゃない、下手したらあんまり放送されたことない人のネタからとってて、逆に頭いいなって、、
原田:ははは(笑)ばれちゃうから。
—その時の反応の良さがきっかけでお笑いの道に進んだとか?
阿部:いや~そうですね、僕はそれはでかいですね。
—そこから超一軍ストーリーに大きな変化が起きたわけですね。
※1『爆笑オンエアバトル』1999年3月27日より2010年3月26日までNHK総合テレビで放送されていたお笑い番組。
—阿部さんは慶應義塾大学を卒業され就活も順調だったとか。
阿部:就職は外資系のコンサルティング会社に決まりました。
—大学もすごいですが、絵に描いたエリート人生ですよね!しかし今ここにいる。。
阿部:そこまでは超一軍だったんですけどね、そこからは・・・。
タイムマシーン乗りたいっすね!
一同:笑笑笑
阿部:実は内定者説明会に出席しませんでしたので、1日も社会経験がないんです。正直言うと就活の時からなんかこう・・・悩んでたんですね。
もともとテレビ局はすごく行きたくて、バラエティー番組作りたいっつって、テレビ大阪さんとかも受けて、惜しいとこまでいったんですけど、落ちちゃって。
その他で、とりあえず受けたところがその内定先だったんです。とりあえず内定貰っとこうっていうのあるじゃないですか大学生って。でも、研修教材とか送られてもまったく受け取りもせず、ずーっと過ごしててずっと悩んでて、就職浪人するのかどうしようかぐらいな感じでした。
—そして、学生時代の爆笑記憶もあり、結果、先に原田さんのいた松竹芸能へ入られたわけですが、ご両親はどんな反応されたんですか?
阿部:やっぱきつかったっすねーー。
二月くらいにちょっと話があるって親に電話たんですよ。どうしても話さなきゃいけない事があると。
親は100パーセント就職浪人のこと、それか結婚、妊娠しか考えてなかったらしくて。どうする??みたいなこと話し合ったらしいんですよ。作戦を。でもいいんじゃない、妊娠なら大学卒業したんだし、みたいなことまで話してたそうなんです。
—しかし、実際は全然ちがった、、
阿部:もう芸人になりたいっていう、別角度で玉飛んできたんで、目の前に二人いるんですけど、30分黙ってましたからね。
原田:ははは(笑)
阿部:次の言葉発するまで。永遠かと思いましたよ。マジでこれ、うわ、全然喋んない、一言もですよ。めっちゃ長い30分。
原田:で?なんつったの?
阿部:母親が何も言わなず、台所にたって、料理を始めて「そうかぁ」みたいなことをぼそぼそ言い始めました。「いや~私の育て方、否定されたかな」と。
原田:ははは(笑)めちゃくちゃいう・・・(笑)
阿部:結局不思議なもんで、母親はすぐ応援する側に回ってくれて。本当早かったんですよ。父親はいつ辞めるんだってずーっと言ってて、大晦日に帰るといつガキの使い年越し見てるんですけどなんか上島竜兵さんとかが、けつに空気入れられてるのとか見て「お前はこうゆうのがやりたいのか」って横で。
原田:かたい人なんですね(笑)
阿部:全然笑えないですよ。「そ、そうです」って。言いいながら過ごすみたいな。あと、去年まで七年間おばあちゃんに黙ってました。なんか両親が….言ったら絶対死ぬと。
—その間はずっとおばあちゃんはコンサル会社で働いてると信じてたんですか?
阿部:そうです。毎回親戚の集まりの時にも、外資系のコンサルティング会社に勤めてるはずなのに「結構忙しいっすね」しか答えてない。(笑)
原田:笑笑
阿部:しかも3年目4年目くらいまで、ちょっと長めの茶髪っていう。外資系だから自由なんだよって誤魔化しをずっとするってゆう。うすうすなんかおかしいなと思ってはいたんじゃないですかね。
阿部:だけどちょっとずつですけど、番組とかも、レギュラーみたいなのも持たして頂けたんで、ちょくちょく遠い親戚から両親に問い合わせがあったらしいんですよ。「けんちゃんでてない?」みたいな。
これはもうそろそろだなって、去年ついに言ったんです。
—おばあちゃん大丈夫でしたか??
阿部:おばあちゃん全然平気で、ほんとにもう逆に困るくらい、いろんな人に自慢し続けて、売れてるって言いふらしてる応援具合です。
—先に原田さんのいた松竹芸能へ入ったと。他の事務所ではなく、なぜ松竹芸能だったんでしょうか?
原田:まぁいろんな理由あるんだけど、僕はお笑い行くなら養成所しかないなと思ってて、そん時に間に合った願書が松竹だけだったんすよ。
—(笑)
原田:素人だしわからないし、いくつか事務所の名前は知ってましたけど、そん時お笑い芸人就職読本っていう本見てたら、松竹芸能の養成所はすごい数少ない人たちで少数制でやって、しかも長い時間観てくれるからとてもいい養成所だみたいなこと書いてあって、あ、じゃあそれいいやってなって、まぁとりあえずにってやつですか・・・
—それでは最後に今後のセバスチャンの野望をお聞かせください
原田:二人ともいろんなとこに行くのが好きなので、おもしろいことやって・・・
阿部:世界の見知らぬ無人島で原田を強めにいじりたい
原田:笑笑
原田:ネタはやっぱM-1があるんで
阿部:絶対な、絶対今年は準決勝までは
原田:いやいや、優勝って言えよ!
阿部:絶対意地でも準決勝までは
原田:最高が準準決勝(笑)
阿部:準々決勝が最高なんでやっぱひとつでも多くいきたいなって気持ちはありますね
原田:あと阿部は一人でTVのレギュラーで出てるんで、まあそれに甘んじることなく僕も僕で力つけきゃなって思いますね
—正反対のキャラクターで仲の良いお二人のことがよくわかりました。いつか近い将来、お二人とも超一軍になってるはず!今後の活躍を楽しみにしています。本日はどうもありがとうございました。
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